2013年1月18日金曜日

仮想マトルーシュカ

ホストOSの上に仮想マシンをインストールしていつも思うことは、ホストOSの代わりに仮想マシンの機能だけに特化した軽量なOSってないのだろうかという事です。そんなことを思うのは、仮想マシンを動かすにあたり、ホストマシンの役割が良く解っていないからだと思います。OSはそもそもマシン上の限りあるハードウエアを効率よく利用するためのサービスを提供するものでしょうから、仮想マシンの機能を提供しようとした習慣にホストOSの機能が必要になるのかもしれません。浅薄な知識をベースに色々詮索しても、核心に迫っていくことはできなさそうなのでこれ位で止めておきます。

そんな仮想マシンのことを検索していたら、openvz とか lxc といった単語に出会いました。lxc は、linux 系のOSしかインストールできませんが、ホストOSの機能を積極的にシェアして動作する仕組みで、軽量、快速が特徴らしいです。思わず、virtualbox 上の LinuxMint でどんなものかを試してみることにしました。仮想マシンのマトルーシュカみたいで訳解りませんね。

導入はこのページを参照しましたが、思っていたよりずっと簡単でした。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install lxc
$ sudo lxc-create -t ubuntu -n test01
起動、終了も簡単ですが、なぜか lxc-shutdown、poweroff したあと、ロックして再起動できない場合がありました。とりあえず、現在は放置しています。
$ sudo lxc-start -n test01
$ sudo poweroff
ちょっと、使ってみた感じでは軽快なのですが、virtualbox や vmware のように画面が使える訳では無さそうです。ここのページによると、ホストのXを落とせば仮想環境のXを上げることができるようですが、同時に立ち上げることは無理の様です。(英語力がないので解釈間違ってるかもしれませんが。。)

そこで、window8 のリモートデスクトップで一瞬好印象だった xrdp 接続を試みてみました。xrdp サーバーと xubuntu-desktop を仮想マシン上にインストールし、ホストから remmina で接続してTEDを再生してみました。
$ sudo apt-get install xrdp
$ sudo apt-get install xubuntu-desktop
$ sudo apt-get install flashplugin-installer



virtualbox などより速い事を期待していたのですが、やはりリモートデスクトップはリモートデスクトップでした。さらに、linux の xrdp は、vnc の結果を変換して実現しているとどこかで見たような気がします。lxc は、VPS や AWS 上などで手軽にサーバー環境を構築することを目的としているようなので、そもそもやってることが見当違いな気もしてきます。

諦める前に、昔育ちな私としては一応Xクライアント機能での動作を試してみました。が、繋がりません。いつの間にか時代は変わり、セキュリティ上の理由から最近は、ssh 経由でこの機能を使うが一般的になっていたようです。
$ ssh -X user@10.xx.xx.xx firefox


これであれば、比較的スムーズに再生されました。しかし、音声が再生されないのと例のTEDの日本語字幕問題が残ってしまいました。ここまできたので、音声と字幕表示もクリアしておくことにしました。音声は、こちらを参考に設定したところ、呆気なく再生することが出来ました。

ホスト側
$ cd ~/.pulse
$ cp /etc/pulse/default.pa .
# 以下を追記
load-module module-native-protocol-tcp auth-ip-acl=192.168.xxx.xxx;
Lxc 側
$ cd ~/.pulse
$ cp /etc/pulse/client.pa .
# 以下を追記
default-server = 192.168.yyy.yyy
$ paplay test.wav

さてフォントですが、ホストマシンの truetype と比較して足りない以下のフォントを一つずつインストールしてみましたが、なぜか字幕表示されませんでした。/usr/share/fonts をホストから丸ごとコピーしたのち、/etc/fonts 以下の定義も同じにしても、結果は変わりませんでした。
naoki-mate truetype # diff a b
1d0
< abyssinica
4d2
< fonts-sil-abyssinica
12,13d9
< padauk
< sinhala
15d10
< tibetan-machine
19a15
> ttf-lyx
非常に残念ですが、従来からの解決方法を導入して今回は手仕舞いすることとしました。
$ sudo apt-get install ttf-kochi-mincho

しかし、ここまでトライしてみたものの、lxc は、起動時にエラーが多数は発生するのと、複数回の起動と停止を繰り返している内にロックして kill も出来なくなってしまったりと本体のlinuxに正式導入する気持ちにはなれませんでした。いつか、役立つ日がくることを願って lxc は終了することにしました。

2013年1月3日木曜日

ATOK X3をMINT14に導入。

一太郎が全盛を極めていたのは何時の頃だったろうか。いつの間にかドキュメントは、会社でも自宅でも word で書くのが常識となってしまいました。それにともない、ワープロも仮名漢字変換も何となく使い辛いと思いながらも、物書きでもないのだからと諦めてIMEを使い続けるのが一般的となったような気がします。Unixにおいては、快適な日本語入力などは望むべくもなく、長らく、skk、wnn などに体を慣らすのが当たり前でした。

しかし、不思議なのは、パソコンの黎明期の20年前は快適な日本語入力を利用していた日本人が、パソコンの成熟期の現在において当時よりも不便な日本語入力を我慢して使い続けているということです。会社には、会社の経済的な論理があるのでわがままは言えませんが、自宅のパソコンでは日本人として使いやすい環境を追い求めてもよいのではないでしょうか。

と、大きな言い訳をつくってから、LinuxMint に ATOK X3 を導入してみました。2007 年の発売以来、あまり売れなかったのか正式にサポートされているのは、ubuntu9.04 までです。



しかし、世の中にはすばらしい方がいらっしゃるものでこちらに64bit版のubuntu12.10 への導入方法が丁寧に記載されていました。インストール完了直後のログアウト→ログインでフォントや画面テーマなどがガタガタになったので焦りましたが、指示通り reboot したのちは問題なく使えています。



やはり、ATOK は良いですねぇ。あんまり細かく変換せずに、意味のある単位で入力していくととても精度よく変換してくれます。これは日本の伝統技能として大事にしていかなければいけないですね。linux もぜひバージョンアップを重ねてよい製品にしていってほしいです。

2013年1月1日火曜日

ちょっと電子書籍(calibre)

昨年は、kobo、kindle など各種電子書籍端末がなにかと注目を集めた年でした。人生後半遊泳中の私も、電子書籍に触れておかなければ化石度に拍車がかかってしまうと思い、少しだけ触ってみることにしました。

電子書籍といっても、各社から電子書籍専用端末がでていますし、そのフォーマットも色々のようです。まずは、素朴な疑問から解決しなければなりませんでした。
  • kindle って専用端末でしか本読めないのでしょうか?

    これは、iphone やipad でも無料のリーダアプリが配布されていて、専用端末を買わなければいけないということは無いようです。もし、そうだったら、ここで電子書籍の体験は終了するところでした。


  • amazonで買った電子書籍は何処で管理されるのだろう?

    これは、最近はやりのクラウド形式で、アマゾンの My Kindle という場所で管理されるようです。昔の音楽のように自分の端末の中で管理するわけではないのは安心しました。


  • 無料リーダアプリってamazonでかった本しか読めないのだろうか?

    電子書籍は、各社のそれぞれのフォーマットで提供されているので、amazon 以外で購入した書籍や、無料の青空文庫などは、それぞれ専用のリーダアプリを立ち上げないといけないのか思いましたが、そこは、amazon のファイルフォーマットの MOBI形式に変換してあげれば、アマゾンのMy Kindle に入れることもできるようです。


  • 各種フォーマットの変換はどうすればいいのだろう?

    各種変換には、Calibre というフリーソフトが精力的に開発されているようです。ubuntu の場合、パッケージ管理ソフトから検索して導入もできましたが、各種レイアウト変換がうまくいきませんでした。そこで、最新の deb パッケージを本家のサイトからダウンロードしてインストールすると問題なく変換できました。


  • 変換した書籍を amazon の My Kindle に入れるにはどうするのだろう?

    Calibre の接続・共有機能から指定のコンテンツを amazon の id@kindle.com 宛にメールをすれば、アマゾンの書棚に入れることができるようです。ただ、amazon で予め、利用する sendmail サーバーを指定しておかないと受け取ってくれないようです。




  • iphone の kindle リーダでは、こんな感じです。

    calibre を使えば、html、pdf などの記事も MOBI に変換して kindle の書庫に入れておくことができるので、じっくり読みたい記事などを放り込んで置くことにしました。読むのは、iphone 上だけになりそうですが、字が小さくて読みづらいのが難点です。でも、wi-fi 環境で同期しておけば、ダウンロードに時間がかからないので地下鉄などでも電波を気にせずに読めるのはよいですね。はてさて、どれぐらい利用することになるかはわからないですね。